麻雀番組視聴録

麻雀番組Mリーグ,RTDリーグの事など

敗退

 10/6にRTDリーグ 2018の準決勝3日目(全4日)が行われた。

 8人中4人が決勝に進めるこの準決勝、3日目終了時点にして猿川pは-120ptとなった。進出ボーダーが現状100pt付近であり、残り2半荘、決勝進出のためには80,000点近くの2連勝が必要となり、4日目を残し、実質的な目無しとなった。

 

 猿川pはRTDリーグ出場選手の中でも1,2位を争うくらいの無愛想さではあるが、その中にも不思議な愛嬌はあるとは思う。また如何にも感覚的に見える打牌や仕掛けを見事に成功させる魅力的な選手ではあるとは思う。それでも、やはり筆者からしてみると応援したいと思う選手ではない。

 

 それでも、3日目の最終半荘後、残り1日,2半荘を残して決勝進出が絶望的になった際のインタビュー。普段は勝っても負けてもむっつりとして筆者レベルでは良く分からないことをボソボソ喋っているくせに、ある種、晴れがましいとさえ見える笑顔を浮かべ、「最終日、試合を壊さないようにしっかりと考えて対局に臨みたい。」と答えている様を見ると、自然と「良くやったよ、残念だったね」という気持ちが湧き上がっていた。

 

 思えば、予選最下位からのギリギリでの準決勝進出、そして、最終戦を前に敗退が決定するという流れは、RTDリーグ2017と全く同じであり、今年こそは決勝と臨んだであろう準決勝で、同じ轍を踏んでしまったということは何よりも悔しい結果であろう。

 

 そして、このRTD準決勝、猿川pそして内川pにとって、他の選手よりはるかに重要であったと思う。

 この両名以外の準決勝進出者は皆、Mリーグに選ばれている。優勝とまではいかないまでも、決勝に進出さえすれば、ただでさえRTD選手ということで他のプロに比べれば知名度は高いのだ、2019年のMリーグドラフトでの指名は確実であっただろう。最高峰の舞台、Mリーグへの出場権をこの準決勝の惨敗で逃してしまったとしたなら、悔しいでは済まない。

 かたや、Mリーグへの挑戦が掛かっていたもう一方、猿川pと同年代の内川pは団体対抗戦で活躍し、若くして鳳凰位戦A1リーガーになり、更には今年、ビッグタイトル十段位までもを獲得した。なにより男性麻雀プロの中でも抜群の容姿を持ち、正直、何の実績もなくてさえ、ドラフトで選ばれていてもおかしくはない選手だ。今年、選ばれなかったのは、一重に、本来セールスポイントであるはずのRTD出場において、2017年そして2018年の途中まで成績が全く振るわなかったからに過ぎないと思う。そういう意味では、内川pは仮に来週の4日目決勝進出を逃したとしても、既に3日目終了の段階でRTD準決勝でいい勝負をしたことは確定しているため、来年度のMリーグのドラフト指名は獲得したものと筆者は考える。

 

 同年代のライバルとも戦友ともいえる選手が数々の実績を積み重ね、更なる栄光に挑戦しようとする半荘に、その挑戦権も潰えた選手が目無しとして同卓しなければならないとは、なんと残酷なことだろうか。RTDリーグ準決勝4日目での猿川pの苦しさを思うと、苦境が人を育てる等という軽挙なことはとても言えない。それでも、苦境を乗り越えさえしなくとも、猿川pは他の麻雀プロにとっては羨望の舞台、RTDリーグ 2019に参加できるのだ。そこではまた、筆者にとってのヒールとして猿川pらしく糞生意気でふてぶてしい態度、そして打牌を見せてほしいと願う。

 

以上